もっと喋りたい

おはようございます、1年目メトトロです。

現在時刻3:30、朝です。3:30は朝です、朝なんです。さっき起きました。今日は2限からなので朝ごはんとお弁当をゆっくり作りつつ、薄ぼんやりと内容を考えたり打ち込んだりしています。

私は結構この時間が好きです。今は私にとって今日の朝ですが、きっと今がまだ昨日な人もいることでしょう。そんなヒトの感覚が混ざり合うこの時間がすごく好きです。
物音ひとつしない時間にゆったり好きなことをできるのも嬉しい𝒑𝒐𝒊𝒏𝒕です。ただ実家にいた頃は別に静かじゃない日も全然ありました。夜型の兄が友人と朝までゲームをしていがちでした。うーん、兄に似なくて良かったです。

さて、どうでもいい話はどうでもいいのでお題を思い出します。

少しでもお話したことがある方はお気づきかもしれないんですが、私の喉からはエピソードトークが無限に湧いて出てきます。腹からかもしれません。脳ではないと思います。愉快な人生ですね。ということでもちろん今回選ぶテーマは「ひとに語りたい・語れない思い出」です。

ところで私の記憶力は非常に壊滅的です。夏休みどころか冬休みくらいの短い期間会わないだけで、クラスの人をバッチリ忘れるくらいです。なので中学生くらいまでの思い出ってほぼ記憶にないんですよね。
小学生の時に流行ってたアレさ〜!!みたいな会話は振らないでください。覚えてないので気まずいです。
また脱線しました。そろそろ本題へ。

 

挨拶から始まったしろぶろなので、挨拶にまつわる思い出を語りましょう。この話は私が自分から挨拶をしなくなった原因なので、ぜひこれからもたくさん関わる皆さんに語りたいです。

 

時は遡って中学時代。
え、待って中学時代ってもう何年前?歳とったなー、もうとりたくないなー。いやでももうちょっとかっこいい大人になりたい。私はまだいける。ああそんなことよりしろぶろしろぶろしろぶろしろぶろ

数少ない高校以前の記憶のひとつです。

あるクラスメイトがいました。
他クラスにクローンがいる子でした。
激似クローンがいる子でした。
露骨に一卵性でしたあれは流石に。
やっぱ双子良いですよね。私もクローン欲しかったです欲を言えば7個体くらい。高校で二個下の後輩にクローン2個体持ちの子がいて愉快でした。羨ましかった。

そのクラスメイトと個人的に喋ったことは特に無かったです。何人かでいる時に何度か声を聞いたことはあったかなあ、くらいです。もうその子の顔も名前も声も見た目も何も覚えていません。そのくらいの仲の子です。

事件の日の朝、なぜか私は気分が非常に良くルンルンで廊下を歩いていました。そこにクラスメイトが通りかかったら当然挨拶するわけで……そのクラスメイトがあまり喋った記憶のない人でも当時の私には関係ありませんでした。
もちろん、そこへ通りかかったのは最初に紹介した彼女です。私はすごく陽気に「おはよーー!!!!!!!」と声を掛けました。

瞬間、気まずい空気がじわじわと流れるのを目で、耳で、肌で感じました。世界から音が消え、こんなに鮮やかな色すらも失われ、砂時計の砂が1粒1粒落ちていくような感覚。
しばらくの沈黙の後、彼女の口が動きます。

「あー、多分私じゃないと思います」

そう、彼女はクローンでした。
私が謝罪の言葉を告げ終わったのが先か、彼女が足早に立ち去ったのが先かも、私はもう覚えていません。
ですがあの時の空気だけは、この先もきっと忘れません。
この経験を経て、自分から人に挨拶をしなくなりました。

ただ別に、これ以外にも原因はあります。
シンプルに人に覚えてもらえている気がしないことです。「私のような影の薄い人間を覚えている人なんているわけない」みたいな話ではないです。私がありえないくらい人を覚えられない、ということを18年目にして自覚してきたのと同時に、人は人のことを覚えられないものだと認識してしまうようになったからです。
ついこの間も「え、やっほー!」みたいな雰囲気で知らない人に声を掛けられ、しばらく見つめ合った後にとりあえず「あーあの時の!」と言ってみて少し会話をしたら普通に数日前一緒にご飯を食べに行った人だったことが発覚しました。言ったことあります?あーあの時の!なんて。誤魔化し下手にも程がありますね。こんな人間ですが団員は頑張って覚えています。

 

さあ嬉しいことにまだ続きます。嬉しいですよね。語れない思い出も語ります。

でも思い出は語りたくて人に語ってるから覚えてられているわけで、語りたくない思い出なんて覚えていません。どうしよう、語れない思い出。

……?

ありました、語りたくないかつ鮮明に記憶に残っている話。非常に恐ろしくて背筋が凍るお話なので苦手な方は読まないでください。

私は小学生の頃、学校が終わったらランドセルを玄関に放り投げて公園で鬼ごっこ三昧でした。ガードレールは脚力で飛び越え、木々を飛び移り、公園横の団地に侵入して2階から飛び降りて逃げ回る……なんて、そんな感じでしたね。
春になれば蝶々をつかんで見せびらかし、夏になればセミを生け捕りにして空に投げ捨て、暇な時にはダンゴムシやアリを手の上で弄び、時々返り討ちに遭っていました。

私は当時、毎月小児科に定期検診に行っていました。自転車でひとつ坂を越えたところにある小児科です。そこは3階で、入口からまっすぐ進んだ突き当たりにある小さなエレベーターに乗って行きます。
時期は夏。蚊が無限に湧いて出てくる鬱陶しい時期です。

その日エレベーターに乗り合わせたのは私と母親、もう1組の親子、そして……1匹の蚊でした。

耳障りな羽音が聞こえ、飛び回っている彼の気配を察知しました。ふわふわと飛ぶ綿を捕まえるように、そんな風に右腕を振って空気をつかみます。

だって、思わないじゃないですか。

確かに少し考えればわかることかもしれません。でも、だって、この空間に飛んでいることしか分かっていない蚊を、掴めるなんて思わないじゃないですか。
相手は飛んでるんですよ。場所も把握出来ていない子供が、小さい手の平で、掴めるわけないじゃないですか。

もぞ……もぞもぞ……

右手の中に奇妙な感触が。何か5ミリ程の存在が、確実に、私の手の平の中で、蠢いていました。

もぞもぞ……

混乱、動揺、後悔。全てに気づいた私は咄嗟に右手を強く握りしめます。左手も加勢し、全力で握りしめます。

……

勝ちを確信しながら、なにかの間違いであって欲しいと思って右手をゆっくりと開きます。
そこには原型をとどめていない、”黒”があるだけでした。

それはそれは手を洗いましたが、私の手には今でもあの時の感覚がこびりついているような気がします。それ以降一度も蚊を殺めていません。他の虫も全く触れなくなりました。見るのもダメになりました。私のキャンベルは、買った日に虫の画像を全て画用紙とのりを駆使して隠した特別仕様になりました。
ああもうこれ書いてたせいで嫌な感覚思い出してめっちゃ嫌です書かなきゃ良かった。やっぱこれは語れない思い出ですね、はあ。

以上です。
私のトラウマ2本立てにお付き合い頂きありがとうございます。なんでこんな長い文章をちゃんと読んでるんですか?

ちなみに今回、私の個人的な目標は「誰よりも長いしろぶろを書く」でした。達成できてるといいなー。

当宣 1年目 メトトロ

劇団しろちゃん2025学祭公演「サマーウィル」

大学生になったかつての小さな空想家たちは再集結を果たす。しかしそこで再会した友人達は、昔のままの彼らではなくなっていた。寂しさを抱えた彼と友人達は、子どもの頃の自分たちが空想したストーリーの世界である、恐竜の世界に迷い込んでしまう。

そこでふと、彼は違和感を覚える。世界設定や登場人物が何もかも変わってしまっているのだ。

もとに戻したい彼は恐竜の世界を奔走する。変わっていく彼らの、僕らの、ひと夏の冒険譚。

【ご予約💻

■来場チケット↓
https://r7ticket.jp/20f11966662e645

■配信チケット↓

https://teket.jp/2750/50174

◎団員からの宣伝の場合
ネット予約の来場チケットは備考欄に、配信チケットはチケット購入時のアンケートに団員の名前をご記入ください。

【公演日時】

6/7(土) 11:00 / 15:00 / 19:00

6/8(日) 11:00

(開場は開演の30分前となります。)

【チケット料金】
■予約 500円
■当日 500円

■アーカイブ配信 400円

配信チケットご購入/アーカイブ映像ご視聴には、「teket」の会員登録(無料)が必要となります。

【公演場所】

北海道大学 構内 北17条西8丁目

高等教育推進機構 1F Sky HALL(大講堂)

【出演】

近納生吹

星野功平

久保詩葉

中瀬月那

北川翔一

山口諒士

佐藤姫

【脚本・演出】
脚本演出:中西由梨音

助演出:梁知生

【スタッフ】

制作:大渕里緒

舞台:井澤陽菜

場内:臼井友希

衣装:大矢智貴

小道具:赤井煌人

音響:宮前円香

照明:大木海英

当日宣伝:渡辺康太

宣伝美術:佐藤那奈

舞台監督:及川優奈

【お問い合わせ / SNS等】
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