好きな絶滅動物はメガテリウムです

こんにちは、2年目の 言の葉の(たぴ)丘 と申します。「言の葉の(たぴ)丘」と書いて「ことのはのおか」と読みます。普段はたぴと呼ばれています。正式読みと普段の呼びを足すと表記通りになるというような深い意味は特にないと思います。高校までのクラス劇以外では初めて役者に挑戦します。

今回のテーマは「大切にしているもの、こと」。このテーマが難しすぎて二週間ほど悩みまくりました。

大切なもの、ことと言われてまず初めに思いついたのは好きな小説を読む時間、たまに一輪買ってきて完全に萎れるギリギリまで飾っておく薔薇、時折頭に浮かんだ色々のことを書き溜めているノート、明け方目が覚めたらまだ暗くて夢と現を行き来すること、レースとフリルがいっぱいの服、とかそういう一連のものごとでした。これはあまりに意味が分からないので没にしました。私の中では一連なのですが事実今全然伝わっていないと思います。
次に思いついたのは家族、友人、今自分が勉強していること、小さいころから大事にしているぬいぐるみ、といった比較的まともと思われる面々です。けれどこれが自己紹介でもあることを考えるとこれはある意味嘘になってしまうのです。大切なのは確かに本当ですが私のことを説明する文章にはなりえない。

そうして日々自転車を走らせながら悩み抜き最終的に残ったのは「言葉」でした。ここでしろネームの伏線回収というような深い意味は特にないと思います(ないです)。普段の私を知っている人には笑われてしまうかもしれません。言葉遣いが綺麗とはとても言い難いし、話すのが上手いとも言えないので。けれど私にとってコミュニケーションのための機能は言葉のほんの一部でしかない。言葉は思考の道具、あるいは思考そのものだと思っています。言葉が脳内に広がって、そこに世界とそれを取り巻く物語を作る。それが主たるもので体の生きる世界はその拡張機能や維持機能に過ぎないような感覚。あまりに内向的過ぎると怒られてしまいそうですが。その物語と親和性の高いものごとが、上に挙げたような大切として浮上してきた気がします。

突然こんな妙に抽象的な話を書いて、なんだこいつよくわからない面倒な奴だなとお思いでしょうか。私もそう思います。一体何なんでしょう。でももう止まれなくなってしまったのでお許しください。ここまで読んでくださってありがとうございます。毒も食らわば何とやらと申しますしここまで来たらもう少しだけお付き合いください。

言葉は物語を作るもの、その物語は私の中にある、或いは私の中に取り込むものである、と思って生きてきました。けれど、最近そうではない言葉に出会いました。それが演劇。役者として私が話す言葉には驚くほど多くの人の思いや時間や物語が乗っていて、それがもっと多くのお客様に届くことで完成します。それは私の、或いは他の誰かの内部では絶対に完結できない。これってもしかしてすごい初体験なのではなかろうかと思います。
長くなってしまいましたが、内側に置いていた言葉の一部を出してきてみました。2022年劇団しろちゃん学祭公演『mythtaker』、お楽しみいただけたら幸いです。

※深夜1時に書いて見直しをしなかったらこうなりました。

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