お腹の中から、これからの自分へ

お腹の中に居ながらも、そこは蚊帳の外だった。和気洋々とした夫婦の会話は羊水に溶け、ぼんやりと僕の耳に届く。熱心に語り懸けてくれても、その輪の中に入ることはできなかった。何も返せなかった。
真顔で生まれてくるという一世一代のボケも思いついたが、流石にこれからお世話になるこの人たちの為に、仕方なく泣いた。

周りに合わせてばかりの人生はもうそこから始まっていた。こだわりを持って生きるほど、強い日々では無かった。
21年間歩き続けてきた訳だが、僕はまだお腹の中にいる。外の世界を知らないまま、ここまで来てしまった。演劇かぁ、創作かぁ、いつまでこの中にいるのだろうか。

あの時何も返せなかった僕も、あの時から何も返せていない僕も、いい加減何かを返さないといけない時期になってきた。創作をし続けることだって出来るだろうし、何かを捨てて何かを得ることも出来るだろうけど、とりあえず今は生きることを続けようと思う。これくらいは、続けたいですね。

夢見鳥、心して演じます。なんか、そういう流れになっちゃったので。

 

3年目　ヨルシカ

劇団しろちゃん2025冬公演『夢見鳥』

 

 

まだ、僕は何者かになれるだろうか。

 

【チケット料金】
■予約 1,000円
https://r7ticket.jp/26681943e9668a9
■当日 1,200円
■グループ割(3人以上) 1人800円
◎団員からの宣伝の場合
ネット予約の来場チケットは備考欄に、配信チケットはチケット購入時のアンケートに団員の名前をご記入ください。

■アーカイブ配信　800円
＊アーカイブ配信期間：3/1〜3/16（視聴期間は〜3/31）
https://teket.jp/2750/44973

配信チケットご購入/アーカイブ映像ご視聴には、「teket」の会員登録(無料)が必要となります。

 

【出演】
井澤陽菜
北川翔一
塩川悠太
宮前円香
山口真歩
渡辺康太

【脚本・演出】
脚本演出：小岩井廉介
演出助手：蜷川翔太

【スタッフ】
制作：瀬畑楓人
舞台：岡山颯馬
衣装：大渕里緒
小道具：室田青葉
音響：行木咲良
照明：佐藤那奈
情報宣伝：野々村有紗
宣伝美術：伊勢実織
舞台監督：大野隼門
油絵：大友日菜詩

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【後援】
札幌市・札幌市教育委員会