愛と勇気だけが友達さ

どうも一年目の竹輪です。今公演では音響を務めさせていただいています。幸せなことです。

今回のテーマは夢、ということで。私はアンパンマンについて書いてみます。一時期、彼と一緒にパン工場で暮らすのが夢だったからです。ここからの文章は、長いし、ちょっと重いかもしれないです。それでも読んでくれるという人、あなたは猛者です。

私がアンパンマン沼にハマったのは、高1の秋でした。体育祭後、何にもしたくなくて、何げなくグーグルで「アンパンマン」と検索してみました。そこで、「初代アンパンマン」という存在を知ったのがきっかけです。

初代アンパンマンは、パンを焼くことしか能がない、小太りのおっさんでした。ぼろぼろのマントでかろうじて飛ぶことはできましたが、フラフラしていてその姿はみっともなく、悪役と戦う力はありません。だからひたすらパンを焼いて、飢えた人々に与えました。彼はただ、正義感の強い一人の人間でしかなかったのです。誰からも尊敬されず、手を差し伸べた子供たちにすらみっともないとバカにされていました。でも彼は、自分が弱くてみっともないことを一番理解していたので、弱音を吐くことはありませんでした。
ある日彼は、戦場の子ども達へパンを届けに行きました。彼には戦争を止める力はなかったので、パンを焼くことしかできなかったからです。飢えた子供たちは、彼のパンを喜んで食べました。それを見て彼は、「また明日も来るよ」と約束して、空に消えていきました。直後、砲声が轟きました。そして、一つの影が、真っ逆さまに落ちていきました。彼は敵機と勘違いされ、打ち落とされてしまったのです。

アンパンマンのマーチの歌詞に、
「愛と勇気だけが友達さ」
というフレーズがあります。
生意気なクソガキッズは
「アンパンマンぼっちじゃんww」
と言っていたりします。
私もその意見に同意したいと思います。
初代アンパンマンは、まさに愛と勇気だけが友達でした。それは今でも変わらないと思います。

今のアンパンマンは、悪者を倒す強さと、やられても復活できる体を持っています。映画でも、「どうしてアンパンマンは強いの？」と聞くキャラクターがいるように、人々は彼の「強さ」に魅かれて、信頼しているのではないでしょうか。でも、もし、初代アンパンマンのように、彼にばいきんまんを倒す力がなかったら、人々はそこまでアンパンマンに信頼を寄せないでしょう。

私は、それってすごく寂しいことだと思います。彼は「困った人を助けること」だけを生きがいにしているので、それでも構わないのかもしれません。でも、私はなんかそれが嫌だったんですよね。「そんなに自分を犠牲にするんじゃねぇよ！！」と思っちゃいます。
だからこれは完全に私のエゴなんですけど、たとえ私か子供たち、どちらかしか助けられない状況でも、私を選ばなくて構わないので(いやむしろ選ぶはずがないのですが)、彼を一番近くで支えてやりたいと思ったんですよね〜懐かしいなぁ。とんでもない高校生です。

まだまだ語り足りませんが、この辺にしときましょうか。文章を書くのは楽しいですが、相手の反応が見えないのと、止めてくれる人がいないので一方的になってしまうのが難点です。
ここまで読んでくれた猛者、ありがとうございました。今公演も不器用ながら全力で駆け抜けてやります。竹輪でした！

1年目・音響担当竹輪

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劇団しろちゃん2020年冬公演
『夢十一夜』

私が百年を捧げようと思った人なんだよ。

「もう死にます」と言う。
到底死にそうには見えないのだけれど、
「もう死にます」と言うのだ。
さらに続けて
「また逢いに来ますから」と言う。
私が目を向けた時、そうして彼女は・・・。
これは二人の別れと再会のお話？
-現実のやるせなさか昨日までの幸せか。
私に語り始めたのです。

夏目漱石の夢十夜。これは、あったかもしれない第十一夜

◆日時
2020年2月
21日（金）　14：00・19：00
22日（土）☆14：00・19：00
23日（日）　12：00・16：00
（開場は開演の30分前）

◇料金
前売り1000円
当日　1200円
☆2月22日14時の回はゾロ目割で200円引き！

◆場所
演劇専用小劇場BLOCH
札幌市中央区北3条東5丁目5岩佐ビル1F

◇脚本演出
林　蒼真

◆出演
出村和己
麻生真由
西園寺美和
谷内夏輝
今藤夕希
スバル
山田有季乃